美人

<B>『大正美人伝 林きむ子の生涯』</B>(森まゆみ文藝春秋)読了

大正の三美人と謳われた林きむ子の生涯を追った本。
著者は地域雑誌谷中・千駄木・根津の発行人。著者自身が女手ひとつで
子育てしている身なので、どうやら自立した女性に好意的なのらしい。
林きむ子は明治生まれで、新橋の芸妓だったが、実業家日向輝武に
見出されて、一躍社交界の花形となった。夫と死別後、女性開放運動に
参加したり、「うみはひろいなおおきいな」の作詞家、林柳波と結婚したり、
新興舞踏を興したりした人です。まあ、がんばっとるね、という本です。

幕末・明治・大正時期の芸妓の地位がイマイチよくわからない。「遊女」と
ひとくくりにするのはちょっと乱暴なはずなのだが、ちと調べてみるか。