2006-01-01から1年間の記事一覧

汽車

さて私は北海道の旭川出身なのであるが、母方の実家が千代ヶ岡というところにあり、そこには無人駅がある。ここでガキの頃蒸気機関車を見たという記憶が残っているのだ。型式なんてものはまったく分からないが、黒い煙をあげて下り方面へ走っていく汽車のイ…

3●歳 やまさんの穴(かっこん)

およそ25年モノの穴です。小学校か中学校の国語の教科書に、主人公がモンゴルへ行く話が載っていました。草原の真ん中で満点の星空を眺める描写がうらやましく、いつかモンゴルへ行きたいと思ったことを覚えています。この話には、モンゴル人のツェベック…

江木姉妹小伝(44)

五十年にもなる。一高のとき私は新入生の一人(註:定男)と友達になつて、毎週一二回は訪問しあふといふほど近しくした。楽しい期待に胸をふくらませていつて案内を乞ふと予て噂にきいた親戚の令嬢(註:ませ子)といふ美しい人が小走りに出てきて取次いで…

できた?

これでいいのでしょうか?

江木姉妹小伝(43)

後にませ子をモデルに『築地明石町』を描くことになる鏑木清方は、江木保男の知人であり、後に妻となる照はませ子のお茶の水での学友でもあった。鏑木清方がこの頃のませ子を目にしている。 私が好きでかく明治の中ごろ、新橋の駅がまだ汐留にあつた時分で、…

レム

スタニスワフ・レムで読んでないのは『泰平ヨンの未来学会議』だけで、もう20年近く探しているのに、古書界でも有名な超レア本とのことでついに巡り会えず、そんな名作なわけでなし、そんなレムファンがいるわけでもなし、と思いつつ、レム氏もついに亡く…

江木姉妹小伝(42)

悦子は再婚であるが、江木保男も結婚歴がある。福山藩の儒学者であった父親江木鰐水の弟子の娘と明治18年(1885)に結婚しており、ふたりの間に定男という名の息子をもうけていた。しかしこの奥さんが明治27年(1894)に病没したため、まもなく北海道から帰って…

業務連絡。

先週から二児のパパになりましたよ。

江木姉妹小伝(41)

ちなみに樋口一葉も一時淡路町に住んでいたことがある。明治22年3月からということなので、江木写真館はすでに開業しているが、友人の悦子はまだ独身で駿河台の関清英邸にいたものと思われる。悦子と樋口国子がいつ出会ったのかは分からないが、悦子はその後…

【久しぶり!】江木姉妹小伝(40)

関場不二彦が明治25年(1892)に区立札幌病院へ赴任した時に、悦子が一緒について北海道に渡ったものと思われる。ところが悦子は厳寒の札幌生活に合わなかったのか、はたまた夫婦間がうまく行かなかったのか不明であるが、まもなくそこで離婚、ひとり東京に帰…

本関係の1年。

さて昨年の本読み関係では、ここ10年ほど探していて、遂に諦めて図書館利用で読破した『遙かなるセントラルパーク』(トム・マクナブ)。評判通り面白い。ちょっと今となっては古いかもしれないが。こちらもネット古書店の発展により入手した『君の夢で逢…