ごほん。

そういえば2003年の読書総括をしていなかった。
日記に付けてないので何読んだか定かでないが、
全体的に面白い本が少なく、不調であった。
だいたい読む本が無いときは司馬遼太郎吉村昭
と決まっているのだが、それほど面白かった本は
ない。高村薫の『マークスの山』もやっと文庫に降りた
ので読んだが、まあ、こんなもんだろう、くらい。
宮嶋茂樹は面白いが、あんまり後に残らない。
と、いうわけでベスト3。

天皇の影法師』猪瀬直樹
 猪瀬直樹のデビュー作。これは面白かった。これは
 平成元年くらいに読まなきゃだめだったな。タイトル
 通り天皇天皇制/元号にまつわるお話。前から
 興味があった「光文事件」についてやっと分かった。

『帝都東京 隠された地下網の秘密』秋庭俊
 一部で物議を醸したトンデモなく怪しい本。が、とん
 でもなく面白い。曰く、江戸時代から戦争時代にか
 けて、東京の地下には国民に知らされず、地下道
 が網の目のように掘られている。それを隠匿するた
 めにこの地下道を利用して地下鉄が作られた。
 今でも密かにあちこちに秘密の地下道が走ってい
 るのだ。
 つー話。最近続刊も出た。おっと思うところもあるが、
 出版社が洋泉社だしなー。

チベットを馬で行く』渡辺一枝
 結局去年の一番面白かった本は、年末に読んだこれ。
 渡辺一枝は椎名誠の奥さんなのだが、タイトル通り
 チベットを馬に乗って旅する話。やっぱ旅ってのは目的
 地に到着することが目的じゃなくて、その旅をしている
 途中が面白いのだ。うーん、MINIで走りに行きたくなっ
 たぞ。