日本周回miniの旅 最終章(33)

隠れ里みたいな村をいくつか通り過ぎ、そういやタバコが切れてるが、自販機ひと
つ見つからない。太陽が夕日の様相を見せ始めたころ、やっと道は下り坂となり、
やっと国道480にたどり着く。あー疲れた。面白かったけど、後部座席の奥様は生き
た心地がしなかったそう。娘は寝てたけど。
さて480に入って明恵ふるさと館でひと休み。17:20。てことはそんなに走っていな
いのだが、当初の予想ではもう行程の半分くらいは行っているつもりなのであっ
た。だって和歌山県の幅なんてせいぜい40〜50kmしかないのだ。ちょいと寄ってい
こうってな考えであったのだが、それは甘かった。箱根の東側にいる人間の考えな
んてこの程度なのであった。しかし和歌山の攻撃はこれで済んだわけではない。
思ったより時間を食ってしまっている。これからどうする。このまま奈良を諦めて
戻って白浜に向かうのもひとつの手である。宿に入るのは7時と言ってあるが、そ
れは電話でもすりゃどうにでもなる。うーん、じゃ、もう1時間行こうか。また
さっきみたいな山道になるなら引き返そう。
てな感じで再び走り始める。国道480号は川沿いの道で片側1車線道路である。途中
で温泉なんかもあり、比較的よく整備されていた。更に1時間走って清水温泉に到
着。日はさきほど没した。さあてどうする。371号までにはまだ少しある。戻るとす
るなら来た時間と同じだけかかる。371に出てしまえば白浜へほぼ直線に行ける。だ
がこの先の道がどうなっているかはわからない。うううむ。
 「・・・行っていい?」
 「うーん・・・」
返事を待たずに出発(笑)
しかし少し走った所に看板が。「龍神スカイライン方面」。
む。これは・・・地図を繰ると確かに371方面へバイパスする細い道がある。よしこ
れで時間を稼ごう!ということでその道に突撃。先ほどの424号ほどではないが、こ
ちらも林間の狭い道で、小さな渓流や滝がある。すっかり暗くなった道を、ライト
を点けてとぼとぼ進む。しかしそれなりに効果はあったようで、19:00頃には国道
471号線に抜け出ることができた。高野龍神スカイラインはさすがに新しいきれいな
道で、めちゃくちゃ快適である。ちょいと走ると奈良県和歌山県の県境表示が。
よっしゃ奈良県征服!あと3つ!!